アロマ・セラピー
とは
もともと、アロマセラピーとは、「アロマ」=芳香、「セラピー」=療法を意味し、1928年フランスの化学者ルネ・モーリス・ガット・フォセがある論文に発表した造語です。彼は、香料会社の研究室で精油の研究をしていました。そこで大きな爆発事故を起こし、腕に火傷を負ってしまいました。じりじり焼けてゆく自分の腕をとっさに真正ラベンダーの大桶に彼は腕をつっこみ、火傷が酷くならずに済んだ事から、まずは真正ラベンダーの研究をしていきました。その結果 、多くの精油には、痛みや炎症などを抑える弱い作用がある事が明らかになったのです。
また、よく利用されるこの精油「真正ラベンダー」には、リラクゼーションが期待されますが、これには、酢酸リナリルというエステル類が豊富に含有されているために、脳内の生理活性物質セロトニンを放出させ、気分の落ち込みを和らげるというメカニズムがわかってきました。産後のお母様と赤ちゃんが興奮して眠れない時にこの精油を室内に芳香させると安眠できる、と言われるのは、この目に見えない香りの小さな分子達のお陰なのです。
精油によっては、気持ちを高揚させ興奮させる香りもあります。妊娠したばかりの女性や母乳育児中の女性、赤ちゃん、特別 な治療を受けている方、高齢者で血圧の高い方などは、使用しない方が良い精油もたくさんある事がわかりました。ということで、アロマ・セラピーそのものの歴史は、実はとても浅く、まだまだ未知な世界であるかもしれません。しかし、自然植物の香りの恩恵を受けて生活する習慣は、方法こそ違いますが、精油の原料であるハーブの状態として古代から人々の健康を守り続けてきたのです。良い香りでリラクゼーションが高まることにより、ストレスホルモンが低下し、免疫を高め、健康を維持することを示唆しているのでしょう。ひときわ、産後のお母様にとっては、度重なる授乳の睡眠不足感を和らげたり、母乳分泌向上に間接的に働くようです。
最新情報
「1910年、ルネ・モーリス・ガットフォセは会社の研究所での爆発事故により負傷 し、酷い火傷を負った。まもなく、ガス壊疽にかかった彼は最後の手段として感染症 傷にラベンダー精油を塗った。効果は驚くべきものであり、ラベンダー精油には消毒 作用、治癒特性があるという彼の直感を実証することになった」
掲載文献:尾上豊「フランス・アロマテラピーの創始者 ル ネ・モーリス・ガットフォセの足跡を訪ねて」
アロマトピア;フレグランスジャーナ ル社;vol.14/no.5/2005(9月号)p61-63